子どもの自己否定は親の影響

こんにちは!仮り暮らしの徳永です。
今回のお題は「毒親の子どもが自己否定する理由」です。

原因は親の言動


「あーもう、なにやってるの!」は序の口です。「ママはあんたのためにやってるんだからね!」とか「お前のせいで余計疲れたわ!」という親の言葉が積もり積もった結果、子どもが「悪いのは私だから」という考えになるのです。挙句のはてには「お前を見るだけでイライラする!」とか「消えろ!お前なんか死ねばよかったのに!」とか言われることもありますね。

じゃあ、そのたびに反論すればいいじゃん。真に受ける必要ないじゃん。そう思うと思いますが、それができないのが人間の心理です。そう簡単ではありません。

親の言葉は子どもに絶大な影響を与える


人間の赤ちゃんは、地球上の生物と比較するととても未成熟な状態で生まれます。動物は生まれてすぐでも歩けますよね。でも人間はそうは行きません。人間が未成熟な状態で生まれてくる理由は諸説ありますが、それはさておき、大事なことは(繰り返しますが)「人間の赤ちゃんは他の生物よりも未成熟な状態である」というものです。

じゃあどうやって成熟するの?というと、言うまでもないですよね。親や周囲の人間とのかかわりで育つのです。人間の赤ん坊は、肥溜めで育とうが綺麗なお屋敷で育とうが、根っこの部分は変わりません。

親とコミュニケーションをとることによって情緒や感情、身の振る舞い方や考え方を習得するのです。極端な話、親や周囲の人間が心を込めて接すればそのように育ちますし、悪党に育てられれば悪党に育ちます。

ここまで言えばもう察していただけるかと思いますが、否定・支配タイプの毒親の元に生まれた赤ん坊は、大人になるまでの約20年という長い長ーい時間を、自分を否定する言葉を発し続ける親と一緒に過ごすのです。そりゃ自己否定に走りますよね。

否定・支配する毒親の子どもは「学習性無力感」に陥っている


心理学で「学習性無力感」という理論があります。すごく簡単に言えば、否定され続けたり何をしてもムダだという経験をすると抵抗することを諦めるようになるというものです。

★1967年に実験もされました(by マーティン・セリグマン(アメリカ人))
下記A, Bそれぞれに犬を1頭ずつ入れます。
A.電気が流れているが、ボタンを押すと電気ショックを回避できる部屋
B.電気が流れており、何をしても電気ショックを回避できない部屋

A.の部屋に入った犬は、ボタンを押せば電気が止まることを学習し、電気が流れるたびにボタンを押します。B.の部屋に入った犬は何をどうやっても電気が止まらないことを学習し、ついにはボタンを押さなくなりました。その後、2頭をA,に入れたところ、最初からA.の部屋に入っていた犬は電気が流れるたびにボタンを押しますが、B.の部屋に入っていた犬は何もしませんでした。

上記の実験結果は人間にも当てはまります。すなわち、自分が何をしても親から罵倒される、否定されるという体験をしている子どもは、そのうち「自分は何をやっても否定される、罵倒されるダメな人間なんだ」と思うようになるのです。

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脱・学習性無力感

これは家族以外の他者の助けが必要です。小さいゴールを設定し、それを達成できたら褒めてもらう。できれば親御さんに褒めてもらうのが一番ですが、絶望的なら自分の親しい人に褒めてもらうことです。

これを続けて自己肯定間を育むことで、学習性無力感から抜け出すことができます。1ヶ月2ヶ月の話ではありませんよ。

 

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